私たちが振付した曲の、振付に込めた想いやエピソードをご紹介しています。
今回は、=LOVE(イコールラブ)「ズルいよ ズルいね」です。
今回は、=LOVE(イコールラブ)の「ズルいよ ズルいね」の振り付けを解説します!
齊藤なぎささんが初めてセンターを務めた楽曲です。可愛さを全面に出せない曲でしたが、美少女の凛とした表情に引き込まれました!
目次
冒頭のサビ
齊藤なぎささん以外のメンバーが揺れています。これは怨念が揺れてるイメージです。
真ん中の齊藤なぎささんは純粋な少女をイメージして、怨念とのギャップをつくりました。
サビのラストで出てくる「今もまだ想ってる」の振り付けは喉から想っている気持ちが出るようなイメージです。
1番のAメロ
♬ 7時丁度発の電車
駅に向かう齊藤なぎささんが、彼を探して電車に乗り込みます。
すると、反対のドアから諸橋沙夏が出てくるのですが、歌のパートが電車の乗り降りで変わるのがポイントです。
大谷映美里さんと齋藤樹愛羅さんのダンスシーンは、雨の街をテーマにしてミュージカルのように踊っています。
1番のBメロ
♬ 2両目 君はいないね
場面は電車の2両目。齋藤樹愛羅さんの歌のパートが終わると、スッと後ろから齊藤なぎささんが歩いてきます。
齊藤なぎささんが歩き出すと場面は街中へと変化します。そして、齊藤なぎささんは、彼を思い出しながら1人歩きます。
♬ 「不幸になってほしいなんて思ってないよ。だから…」 幸せには ならないで
サビ前のこのセリフはかなり印象的ですね。
ここでは、齊藤なぎささんの”心の声”を大谷映美里さんが歌っています。
大谷映美里さんの雰囲気作りが上手で、齊藤なぎささんと2人で妖艶さを見事に醸し出してくれました!
1番のサビ
振り付けを決める上でサビの歌うところが2つに分かれていたので、これをどのように振り付けに反映させて行くかがポイントでした。
♬ (ズルいよ) 好きにさせて急にいなくなる
齊藤なぎささんの周りにいるメンバーは「ズルいよ」という気持ちが喉から溢れている振り付けにしています。
可憐にというイメージよりは、感情を爆発させて踊ってもらっています。
2番のAメロ
♬ 難しい映画やコーヒー 全部君が教えてくれたね
ここでは好きな人によって、好きな人の好きなもの(歌詞では映画とコーヒー)が自分に塗り固められている様子をイメージしています。
抵抗するわけでもなく、受け入れて彼の好みの自分になっていくことを表現しました。
♬ 枯葉は踏まれ 音を立て 歿る 生きたカケラさえ残さないね
枯葉が舞う中で佐々木舞香さんが歩きます。そして、佐々木舞香さんが枯葉の中に隠れて諸橋沙夏が見失ってしまいます。
ここでは、佐々木舞香さんが隠れることで彼が突然いなくなってしまったことを表現しました。
ライブで全体を見るととても面白いのでぜひ見てください!
♬ 神様 どうか 伝えてください 「君は綺麗だった」と
歌の担当の佐竹のん乃さんが前に歩いてきたところで、野口衣織さんが佐竹のん乃さんの腕を掴み『「君は綺麗だった」と』と囁きます。
”君は綺麗”というセリフはポジティブですが、感情は悲しい。野口衣織さんは、そんなぐちゃぐちゃな心を表情にするのがとても上手です。
そして、野口衣織さんを齊藤なぎささんと齋藤樹愛羅さんが首を絞めるような振り付けをして野口衣織さんが落ちていきます。
2番のBメロ
♬ もう 無理なんてことは あぁ わかっているのに でも 考えてしまう
中心で歌う齊藤なぎささんと齋藤樹愛羅さんの感情である「無理なんてことは」「わかっているのに」「考えてしまう」を歌うメンバーが後ろから横に飛び出してきます。
本人が言えない感情が溢れてしまうということをイメージしています。
♬ 「私が声をあげて泣いていたら 君は振り向いてくれたのかな」
中心に齊藤なぎささんが立って、周りのメンバーはしゃがんでドロドロとした感情を表現しています。
Dメロ
♬ 思い出よ 記憶から Ah 消えてくれませんか? However
記憶から消すために両手で頭の記憶を掴んでバーンッと上に放り投げます。
記憶を消したい、しかし(However)齊藤なぎささんをメンバーが囲って、彼の記憶が怨念のようになかなか消えない様子を振り付けにしています。
3番のサビ
冒頭のサビと似ていて、怨念を作るポーズも登場します。
1点意識したポイントは、齊藤なぎささんの表現です。
冒頭では純粋な少女をイメージしましたが、3番のサビにくるまでに辛い経験をしてきているので重い雰囲気で表現してもらいました。
「目を閉じたままで」という歌詞に忠実に瞼を閉じてくれたりしていて、見事に歌詞の切ない世界観を表現してくれました。
最後のサビ
最後の最後にやっとメンバーが全員同じ振り付け、いわゆるユニゾンで踊っています!
♬ (ズルいよ) ありがとう (ズルいね) もう会えない人
「ありがとう」では、握手するときの手で感謝をイメージしています。「もう会えない人」では、手のひらを相手に向けて拒絶をイメージしています。
アウトロ
最後の最後も怨念のポーズで締めて、鬱々とした気持ちが残っている様子をイメージしました。
MV撮影秘話
「ズルいよ ズルいね」の振り付け解説いかがでしたか?最後にMV撮影秘話を紹介して終わりたいと思います!
今回のMV撮影はプールに薄く水を張っての撮影でした。プールはザラつきがあったり、ツルツルしていたりと決して良いコンディションとは言えませんでした。
しかし、さすがプロ。振り付けがしっかり頭に入っているのはもちろんのこと、プールという踊りにくい環境でしっかり踊れるように準備してきてくれました。
最初の頃と比べるとダンスも上達し、表現力も向上していて、とても勉強熱心なグループだなと感じました!!